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  • yanxia2008

【常緑音楽館便り】#742〜743 綱渡りの英国に救世主のスーパースターは現れるか?

2016.6.26(日)

 英国のEU離脱が国民投票で決まり、世界史的な一大事とばかり国際社会は大慌て。  しかし、EU成立のそもそもの歴史的背景を考えるべき。

 簡単に振り返れば、「厭戦気分」で彩られ、国家間の相互依存の深化による紛争防止の歴史だったということ。

 歴史上、長年戦争が続いた欧州では、30年戦争(1618-1648)後、史上初の多国間条約であるウェストファリア条約(1648)によって、ローマ教皇や神聖ローマ帝国という上位権力が滅亡し、300に及ぶ領邦国家(主権国家)体制が成立した。

 これは、神聖ローマ帝国という枠組みを越えて全欧州の情勢に多大な影響を与え、その後のフランス革命に至る欧州の国際情勢を規定するとともに、長年の戦争状態はようやく願い通り終止符を打ったものと受け止められ、その後しばらくは静かな欧州が続いた。

 しかし周知のように、20世紀に入り、第一次、第二次大戦と戦争が続き、敗戦国はもとより戦勝国をも大いに疲弊、荒廃させた。

 この反省・教訓と「不戦の誓い」の精神を根底に、戦争の原因となる重要資源の共同管理構想が唱えられてECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)が設立され、以後これが主権国家の国際共同体づくりとして内実が拡大し、EEC(欧州経済共同体)、EC(欧州諸共同体)そしてEU(欧州連合)へと発展してきた。 ・・・・  歴史を簡単に振り返ると、ざっとこんなところだろうか。

 戦争の悲劇をなくそう、克服しようともがいてきた欧州各国の歩みを考えれば、その歴史の重みは相当に重いはず。

 今回の事態の背景に移民問題があると言うが、そもそも、移民・難民問題は、英国始め欧州諸国の植民地政策から派生したもの。自分が原因を作っておいて、できた作品は受け入れないというのは論理矛盾というべき。

 しかしまあ、キャメロン首相は辞任、スコットランドや北アイルランドが独立運動を強化させれば、英国は分裂の危機に陥る。  まさに大英帝国の再現など夢のまた夢となりそうな綱渡り(タイトロープ)状態が続くだろう。

 さっそく英国では、再度の国民投票の実施を求める誓願が、ネット投票で200万人の賛成を集めたという。  今後、何らかの揺り戻しは避けられない。

 果たして、この危機を救えるスーパースターは現れるか?

 ということで、Evergreen Music通算742~743曲目は、非常なるこじつけでこの2曲を。

 う〜ん、駄文を長々と書きなぐった割には、かなり無理があるなあ(苦笑)

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