2016.4.18(月)
毒舌亭より、一言。
TPP審議10日ぶり再開 野党は反発「震災優先を」 与党「首相の意向」譲らず
東京新聞 2016年4月18日
環太平洋連携協定(TPP)の承認案と関連法案を審議する衆院特別委員会は十八日午前、安倍晋三首相と関係閣僚が出席し、質疑を十日ぶりに再開した。野党側は政府の熊本地震への対応を優先するため、審議の見送りを求めたが、与党側は首相の意向を理由に審議を再開。民進党は午前の審議でTPPに関する質問を減らし、震災対応に関する質問に重点を置いた。
特別委に先立ち、与野党の国対委員長が国会内で会談。民進党の安住淳国対委員長は「テレビ中継で災害情報が流れる中、TPPの議論を進めるのはいかがなものか」と指摘。審議を取りやめ、震災対応が落ち着いた時期に再開するよう求めた。
自民党の佐藤勉国対委員長は「首相の『TPPの議論をぜひ進めてほしい』という意向もある」と主張。同委は予定通り審議を再開し、冒頭で地震の犠牲者に黙とうをささげた。
審議で、民進党の緒方林太郎氏は「こういう落ち着かない状況でTPPの審議をするのは疑問だ。優先順位が違う」と指摘。同党の大西健介氏は「TPPの審議(時間)を消化したいということではないかと勘繰ってしまう」と述べた。
首相は「震災対応は昼夜を分かたず警察や自衛隊が全力を尽くしている。私も官邸で陣頭指揮を執ってきた。他方、TPPはわが国の未来に大きな影響を与える」と理解を求めた。
安住氏は国対会談後、記者団に、十八日の質疑について「TPPの質疑時間にカウントするつもりは全くない」と指摘した。
同委は、西川公也委員長(自民)のTPP内幕本問題などに野党が反発。八日から審議が空転し、十五日に再開する予定だったが、熊本地震に配慮し十八日に延期した。