2013.11.20(水)
◉ 政治屋(POLITICIAN)[名詞] 組織社会という建物の土台となっている泥の中にすむウナギ。こいつは、体をうごめかすとき、尻尾が動いたのを、建物が揺れたものと思い間違える。政治家(statesman)と比べてみると、生きているだけ、条件が不利である。
ーアンブローズ・ビアス(Ambrose Bierce)『悪魔の辞典(The Devil’s Dictionary)』(1911)ー
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田中龍作 BLOGOS 2013年11月19日
天下の悪法が現実のものとなろうとしている。みんなの党はきょう午後一番、役員会を開き秘密保護法案に賛成することを決めた。
自らが提案した修正案を自公が飲んだためという。みんなの党の修正案とは秘密指定にあたって首相の権限を広げるものだ。
特定秘密をチェックする第3者機関を首相(府)の下に置くという。首相に独裁権限をわざわざ与えるようなものだ。民主主義を健全に保つための「チェック・アンド・バランス」も何もあったものではない。
ある永田町関係者は「渡辺代表と安倍首相が食事をした14日が分岐点だった。(首相から)何か交換条件が提示されたんだろうね」と説明する。みんなの党の議員事務所には抗議の電話やFAXが相次いだようだ。
秘密保護法案に反対する人々がきょう午後、みんなの党の議員事務所を訪問した。ある事務所の秘書は「党が決めたことですから」とそっけない。別の事務所の秘書は、修正案を与党が飲んだことで満足していた。
日本維新の会も転ぶのは早かった。同会は夕方から与党と修正協議に入った、とNHK午後7時のニュースは伝えた。
「第3者機関の設置は譲らない」としていた日本維新の会だが、「政府内に準備室を設けてどのような機関ができるか検討する」という附則を法案に盛り込むことで折り合いがついたようだ。
野党2党を抱き込んだ自公が民主党の対案を審議せずに採決すれば、それは議会制民主主義の無視となる。