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  • yanxia2008

【政権にまでは及ばないだろう】

2017.12.27(水)

 村木厚子さん冤罪事件を覚えているだろうか。

 別名「大阪地検特捜部主任検事証拠改ざん事件」(2010年)と言われたもので、その舞台となったのが大阪地検特捜部。

 大坪弘道部長、佐賀元明副部長(いずれも犯人隠匿罪で起訴、有罪確定)の下、前田恒彦主任検事(証拠隠滅罪で起訴、有罪確定)をキャップとし検事6名、副検事3名の9名体制による捜査班で捜査が行われた。

 その検事のうちの一人が、この記事に出てくる國井弘樹検事。  厚労省の村木厚子雇用均等・児童家庭局長や社会・援護局障害保健福祉部企画課上村勉係長(虚偽有印公文書作成・同行使罪で起訴、有罪確定)らを取り調べた人だ。

 事件では、前田主任検事から証拠となるFD(フロッピー・ディスク)改ざんの事実を聞きながら、特捜部副部長からの聞き取り調査でこれを怠り、職務上の義務に違反したとして戒告及び減給の処分を受け、処分後は捜査の現場から外され、法務総合研究所国際協力部教員に転任となっていた。

 また、村木厚子さんは国及び前田主任検事と国井弘樹検事の2人に4100万円の国家賠償を求め東京地裁に提訴、国側はこの請求を認諾し、うち3770万円を賠償することに応じた。

 そんな曰く付きの人があの東京地検に9月1日付で配置換えされていたという。

 東京地検特捜部の現在の部長は、森本宏氏。  「収賄額0円」という前代未聞の有罪判決が確定した国策汚職事件で、元福島県知事の実弟に「知事は日本のためによろしくない。抹殺する」と宣言した人間だ。

 変わっていないね、特捜検察は。  その成り立ちや、田中派系(経世会=現在は額賀派)には厳しく当たる一方で、清和会(現在は細田派)には指一本触れさせてこなかった経緯から見ても、詩織さん事件の山口某やスパコン補助金不正受給事件のペジー社斎藤某、大成などのリニア談合事件、森友・加計事件などがあっても、政権本体に迫ることはなく、トカゲのシッポ切りに終わるだろう。

とどこぞの新聞に書いてあったような気がしたが、どこにも見当たらないなあ。勘違いだったのか。

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元厚労次官の村木厚子さんが絶句 「松橋事件」再審請求で“問題検事”が復活していた!

2017年12月27日 デイリー新潮

「えっ……」といってしばし絶句したのは、元厚生労働省事務次官の村木厚子さん(61)だ。國井弘樹(42)という検察官が東京地検に異動になったと伝えた時だった――。

 ***

「松橋(まつばせ)事件」と呼ばれる殺人事件をご存知だろうか。1985年に熊本県松橋町(現在は宇城市)の町営住宅で当時59歳の男性が刺殺された。殺人罪で逮捕されたのは将棋仲間で近所に住む宮田浩喜さん(84)だった。宮田さんは公判時から無罪を主張。しかし懲役13年の判決が下され、出所してからも無実を訴えて再審を求めている。宮田さんの次男の宮田賢浩さん(59)は言う。

「父は認知症が進んでしまい、私の兄と弁護士の先生とで再審請求を行っていました。2016年6月に熊本地裁が再審開始を決定したのですが、検察は即時抗告してきました。17年11月29日に福岡高裁が、検察の抗告を棄却したのですが、この間に兄は亡くなりました。ずっと兄に任せきりだったので、よくよく資料を読むと、父は自白だけで殺人犯にされていた。父が殺したという時刻よりも後に、被害者と会ったという目撃談ももみ消されていたそうです。今回の再審請求で、父が強要された自白の信用性は否定されているんですが、なおも検察は特別抗告という手段に出て、何が何でも再審を阻止するつもりのようです」

滅茶苦茶な反論

 弁護団のひとり、齊藤誠弁護士が呆れて言う。

「再審さえ認められれば勝てる裁判です。そもそも凶器とされた小刀と被害者の傷が一致しなかったり、血痕を遺さないために小刀に巻きつけたという布切れは焼き捨てたという自白のはずが、再審請求に当たり確認すると検察からその布切れが出てきてしまったりと滅茶苦茶なんです。そうした新証拠を出しても、検察側は『新証拠ではないから認められない』とまで言い出しているんですよ」

 検察は、なぜそこまで抵抗するのか。

「まあメンツでしょうね。それに特別抗告の判断が出るまでには1年ほどかかると言います。身体の悪い宮田さんが、それまでに亡くなってしまえばいいとでも思っているのではないでしょうか。その即時抗告の意見書を書いていたのが、あの國井検事なのですからね。呆れて物が言えません。検察はいまも何の反省もありませんよ」

“反省”とは、09年の「郵便割引不正事件」のことだ。郵便料金の割引制度の不正利用があったとして、大阪地検特捜部は、厚労省障害保健福祉部企画課長だった村木さんらを逮捕。結局、村木さんは無罪となり、後に事務次官となるが、その一方で検察側が、証拠であるフロッピーディスクを改ざんしていたことや、取り調べも不適切であったことなどが発覚した。

 犯罪を捜査し罪を問う側が証拠に手を加え、かつそれを隠蔽していたのだから、検察の面目は丸つぶれで、担当主任検事はじめ元特捜部長、元特捜副部長が逮捕され、検事総長の引責辞任にまで発展した――。

正義ではなく、検察のため

 その捜査で、直接、村木さんを取り調べたのが國井検事なのである。國井検事は、当時まだ若手ではあったが、フロッピーの改ざんは知らされていた。村木さんが振り返る。

「あの時もそうでした……『証拠のフロッピーは見つからなかった』とおっしゃっていた人ですからね。正義のためではく、検察のためなら何でもやる人なのでしょう。その人と闘っている方は悔しいだろうと思います。松橋事件の息子さんもお父さんを支えて、辛抱して闘ってもらいたいです。それにしても、國井検事は処分も受けたと聞きますが、検察はああいう人を、また現場に戻すんですね」

「郵便割引不正事件」後、國井検事は減給1カ月(100分の10)、さらに戒告と2度の処分を受け、検察官適格審査会にもかけられるが罷免は免れた。10年11月には捜査現場から外され法務省法務総合研究所国際協力部の教官となりミャンマーへ。昨年5月より福岡地検の検事に復帰し、福岡高検の検事となっていたのだ。前出の齊藤弁護士は、

「高検だからもうちょっとマシな人を出してくるかと思ったんだけどね。モタモタしているし、キレ者という感じもしない。國井検事は意見書も出すと言っていたのに出してこない、これなら大丈夫だなと思ったほどです。自分でも検察の主張が滅茶苦茶で無理筋であることくらいは分かっているはずですよ。でも、上には逆らえないんでしょうね。國井弁護士の即時抗告は棄却されましたが、上に逆らわず仕事をして、東京地検に栄転ということでしょうか。しかし、今度は特別抗告です。こちらとしては、宮田さんが存命のうちに無罪を勝ち取りたいのですが……」

 官報によると、國井検事は9月1日付で東京地検への配置換が記されている。東京地検と言えば、大阪、名古屋と並び特別捜査部もある、いわば検察の花形。そこへ問題検事が異動となれば、村木さんが怒るのも当然か。

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