2019.9.21(土)
昭和51年頃は、「ニュー・ミュージック」と呼ばれる新たなジャンルが勃興し、日本の音楽シーンを大幅に塗り替える勢いを示す一方、「『いちご白書』をもう一度」、「あの日にかえりたい」で荒井由実が脚光を浴び、デビューしたての尾崎亜美、庄野真代や中島みゆき、高木麻早、五輪真弓らが注目作を発表した頃だ。 特にユーミンの「あの日にかえりたい」と丸山のこの「どうぞこのまま」、山本潤子のヴォーカルも含めたハイ・ファイ・セットの「スカイレストラン」などは、いずれも女性シンガーによる哀愁系ボサノバ風の曲であり、ボサノバがプチ流行した時期でもあった。 ボサノバは、キラキラ眩しいアイドル歌謡路線とは異なる、20代女性のシックでアンニュイなムードを醸し出すのに、一役買ったと言えるだろう。 懐メロ番組でも今はほとんど採り上げられることのない昭和の歌・通算63曲目は、この曲。オリコン5位獲得のロングヒットとなった。