2019.5.7(火)
Evergreen Motion Picture 通算15本目は、1969年フランス=アルジェリア合作のサスペンス映画。 1963年にギリシャで発生した「自由主義者ランブスキ暗殺事件」を基に、軍事政権の恐怖と陰謀を描き出した問題作。
監督は、ギリシャ出身で、カンヌ国際映画祭パルム・ドール、ベルリン国際映画祭金熊賞と2つの最高賞を受賞したことのあるCosta-Gavras(コスタ=ガヴラス, 1933-)、音楽は、こちらもギリシャ出身で「ギリシャにおける20世紀最大の音楽家」と言われ、映画「Zorba the Greek(その男ゾルバ, 1964)」、「Serpico(セルピコ, 1973)なども作曲したMikis Theodorakis(ミキス・テオドラキス, 1925-)。
ストーリーは、地中海に近いある国で、革新政党の指導者Z氏(イヴ・モンタン演)が暴漢に襲われた後、死亡する。当局は自動車事故による脳出血と発表するが、これに疑問を抱いた予審判事(ジャン=ルイ・トランティニャン演)は新聞記者(ジャック・ペラン演)の協力を得て真実に迫ろうとする。そして事件の背後に隠された陰謀にたどり着く、というもの。
アカデミー賞外国語映画賞、カンヌ国際映画祭審査員賞、全米批評家協会賞作品賞、NY批評家協会賞作品賞、ゴールデングローブ賞作品賞等を受賞した。
タイトルの『Z』は、ギリシャ語の「Ζει」に由来し、「彼(ランブラキス)は生きている」を意味するこの言葉は、ギリシャにおける政治的な抗議のためのスローガンであったという。
この国も最近とみに、おかしくなっているから、似たようなことが起きないとは限らないと思えば、鳥肌が立つ。
今夜は、動画(日本語字幕はない(英語字幕) ものの、全編通しの2時間動画。予告編ではない)と併せて、テーマ曲(英国アカデミー賞作曲賞受賞)をEvergreen Music通算1206曲目としてご紹介。(画像は自作DVDラベル) 🎬 Z (1969)/ 全編動画