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【開き直るメディア学者】

2016.4.25(月)

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小林茂

2016年4月24日

 取材のイロハのイが伝えられていない。このような有様に触れるたびに思い出すのが2000年有珠山噴火の地元紙・室蘭民報が現場に課した取材ルールのことだ。避難所で無遠慮にカメラを向けない、ストロボをたかない、今のお気持ちはなどと紋切り型の取材をしない、センセーショナルな記事作りをしないーーなどの徹底。それらを守れない記者は一線から外された。     ◇  取材者、報道陣である前に人間であれ。想像を働かせよう、ということだ。  避難所に無遠慮にカメラを向ける、などはもうとっくの昔に、取材の際の了解事項になっていたはず。災害地や被災者に土足で踏み込む、とりあえずその場を押さえておけば式の取材のあり方を自制し、内省的で、しかし本質を見失わない報道をしようではないかと、最低限のルールを不文律としてメディアが心に刻んだはずだった。  世代交代というには、まだまだ短い時間軸の中で、そのような節度が忘れられ、置き去りにされて、メディアスクラムというべき状況が再現されている。  そのことを開き直る元テレビメディアの大学教員がいることに唖然とする。人の姿が見えない人間に、メディア学を教える資格などないと言わざるをえない。  災害が起きる度に、無反省にこのような突撃取材、メディアスクラムが繰り返される。いったい何を学んできたのだろうか。

元日本テレビの大場吾郎教授が「日テレが被災者にライトを浴びせたとかくだらなさすぎて笑った」→炎上

 日本テレビ出身で佛教大学にてメディア論、コンテンツビジネスについて教える大場吾郎教授がTwitterで、熊本地震で相次ぐマスコミ叩きは完全ないちゃもんと発言した。世間の感覚とずれた発言に反論が殺到し、炎上状態となっている。

大場吾郎教授が4/22に投稿した問題発言はこちら。

参照したのは「あじあにゅーす」のマスコミがやった酷いことをランキング形式で紹介した記事で、「ランキング下位にいくほど単なるいちゃもん」とケチをつけている。中でもテレビ局が深夜に強力なライトを当てて迷惑をかけたことは笑うレベルの話らしい…。

▼「これは完全に迷惑」と物議を醸した強力ライト放射事件。深夜で寝ている子供もいるのに、暗くてよく撮れないからといってテレビ局は遠慮なくライトを浴びせかけた。

もし自分が避難した立場で心身ともに弱り切っているときに無許可で、しかもまぶしいライトを遠慮無く浴びせられたうえで撮影されたらどのような気持ちになるだろうか。決して「くだらなさすぎて笑った」と言うことではないように思える。

大場吾郎教授は慶應義塾大学出身でマスコミュニケーション学博士。日本テレビ勤務を経てアメリカの大学院に行き、修士・博士号を取った。大学ではテレビ番組やジャーナリズム、コンテンツでビジネスをする方法について教えている。

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