2016.10.20(木)
昨夜、ボブ・ディランのノーベル文学賞受賞諾否についてFBに投稿し、今朝の朝日新聞「天声人語」を見たら、全く同旨の内容が載っていた。
さては天声人語子、私の投稿を巧妙にパクったな?
と優越感に浸る朝を迎えたのであります。
まあ、グラミー賞11回、アカデミー歌曲賞、ゴールデン・グローブ主題歌賞、トム・ペイン賞、ケネディ・センター名誉賞、ポーラー音楽賞、ピューリッツァー賞特別賞、フランス芸術文化勲章、ザ・ドロシー・アンド・リリアン・ギッシュ賞、アストゥリアス皇太子賞、アメリカ国民芸術文化勲章、米国大統領自由勲章、レジオンドヌール勲章オフィシエなど、多くの受賞(受章)歴のあるディランが、まさか辞退はしないと思うけどね。辞退しても良いけれど。。。
ボブ・ディランの沈黙
朝日新聞「天声人語」 2016.10.20
ノーベル文学賞受賞が決まってきょうで1週間になるのに、当のボブ・ディラン(75)は沈黙したままである。授賞するスウェーデン・アカデミーは夜通し電話をかけたり、メールを近しい人に送ったり。だがご本人からはとんと音沙汰がない▼「接触を試みたが、もうやめた。ただ近しい人から友好的な返事をもらっていて、現在のところはそれで十分です」。アカデミー事務局長が今週、地元ラジオで語った。すぐさま無邪気に受賞を喜ぶ会見などしないのが美学だろうと察するが、いっそのこと反骨の風のまま辞退してしまうのもディランらしい気がする▼欧米の文学者からはきっぱり返上するべきだとの声も出る。「音楽を通じて権威にさからう姿をみたい」「真にふさわしいのはノーベル音楽賞のはず」▼引き合いに出されるのは、1964年に文学賞を辞退した仏作家サルトルだ。「作家が栄誉を受け入れると読者にある種の圧力を与えてしまう」。作家としての信念に反すると述べた▼思い出すのは95年秋、文化勲章を辞退した名優杉村春子さんの弁である。「いただくと勲章が首にかかっているようで、いつもきちんとしていなくちゃならない」「もっと自由でいたい。ただ芝居をしていたい」。権威にとらわれない姿が爽快だった▼このままディランが辞退しないと仮定しても、12月の授賞式には出席するのだろうか。礼服を着て、晴れがましい顔で栄誉を語るのだろうか。アカデミーならずとも妙に気をもんでしまう。