2015.7.30(木)
人が3人以上集まれば必ず、異なる意見の人が出、グループが出来、派閥が出来る。 これは善し悪しではなく、人間の世界に必定の定理みたいなもの。 あれはダメ、これはダメと言っても始まらない。 左翼でも右翼の世界でも、おっちゃんでもおばちゃんでも、子供でも爺婆の世界でも、会社でも役所でも、日本でも外国でも例外はない。 いや、すべてが一色に染まるより、むしろその方が健全だろう。
しかるに今の自民党はどうか。 以前だったら、岸信介の後は池田勇人、田中角栄の後は三木武夫、中曽根康弘の後は竹下登といったように、志向の異なる集団から後任者を選び、もって長期に及ぶ政権担当を可能にしてきた。
右から左までバラエティーに富む勢力(派閥)を抱えながら、互いに牽制し、破滅を避けるべく、ちょうど良い落とし所を見つけて収束させ、絶妙のバランスの上に立って政権を維持する。
こういう能力を発揮したのが、野党も見習うべき自民党の「従来の」たしなみであり、ある種の見識だったと言える(もちろん、カネをめぐる悪しき点も山ほどあったが)。
ところが今のアベ自民党は、まさに独裁恐怖暴走政治の塊。もの申せる雰囲気もなく、右向け右、過去最悪の政権党、内閣に成り下がっている。
昔の自民党のほうが良かった。
小選挙区制のもたらした一つの致命的な弊害と言って良いだろう。 そうでなかったら、こんな法的安定性を覆す違憲の戦争法案など決して陽の目を見ることはなかったはずだ。
良識ある政治家よ出でよ。今がチャンスだ。
〜毒舌悪態亭亭主より〜