2012.7.2(月)
福島市議会議長 粕谷 悦功 殿
貴議会は6月22日開会の平成24年6月定例会本会議において、議員提出議案第82号「関西電力大飯原発三号機と四号機の再稼動に反対する決議(案)」について、賛成17票、反対19票で否決されました。
本議案については、社民党・護憲連合が提出議案の説明、日本共産党及び放射線解決クラブが賛成の討論を行ったことから、賛成はこれら3会派が中心となり、それ以外が反対の投票を行ったものと推察いたします。
なぜ「推察」かと申せば、投票を「無記名」で行ったからであり、議員以外の一般市民には、どの会派が、また個々のどの議員が賛成し、反対したか、事実を確認する術がないからであります(報道では3会派の議員と公明、保守系会派の議員らが賛成とあるようでありますが)。
しかし、なぜ「無記名」なのでありましょうか。 「その他の会派」は反対討論をなぜ堂々と行わなかったのでありましょうか。 そしてなぜ「否決」なのでありましょうか。 その理由は一切明らかにされておりません。
市議会ホームページには委員会の審議中継はなく、「原案否決」との「結果」しか掲示されず、「市議会だより」はまだ発行されておりませんから、事実は闇の中であります。
「再稼働を認めた地域の実情を理解せずに他自治体の決定に横やりを入れるのはどうか」との意見が出ていると報じられております。 しかし、既に、郡山市議会、会津若松市議会、南相馬市議会、喜多方市議会、二本松市議会、川俣町議会、浪江町議会、桑折町議会、川俣町議会、浅川町議会、只見町議会、南会津町議会、浪江町議会、飯舘村議会、大玉村議会が同様の意見書を可決しているのと対比すれば、そのコントラストは一目瞭然であります。
再稼働の是非については緒論あるかと思われますが、そのこと以前に、原発被災県の県都、また浪江町を始め多くの避難者を受け入れている行政体の市民を代表する公僕として、堂々と自説を展開し議論を尽くすのであれば、我々は傾聴する用意はあるのであります。
しかし、ロクに議論もせずに、また「無記名」と称する問答無用の手法をもって一切切り捨て、責任回避の判断を示されたことは、議会制民主主義を自滅させる誠に愚かな行為であったと言わざるを得ません。
こんなに質の低い、程度の低い議員を市民の代表として戴いていることを、この市に住む私は限りなく恥ずかしく感じております。
今からでも遅くはありません。個々の議員は全員、一般市民に対し 自分の取った行動、判断を明らかにし、次の選挙で信を問うべきであります。 我々はその表明をもって投票行動に移す決意であります。 くれぐれも御覚悟あらんことを切望いたします。