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#034  ヒトラーの全権委任法 (1933年3月24日公布)

付・自民党憲法改正草案

2015.12.20

Ermächtigungsgesetz vom 24. März 1933

 【全権委任法】 

 

1933年3月24日公布・発効

Der Reichstag hat das folgende Gesetz beschlossen, das mit Zustimmung des

Reichsrats hiermit verkündet wird, nachdem festgestellt ist, dass die

Erfordernisse verfassungsändernder Gesetzgebung erfüllt sind:

 前文:国会(ライヒスターク)は以下の法律を議決し憲法変更的立法の必要の

満たされたのを確認した後、第二院の同意を得てここにこれを公布する。

 

 

Art. 1. Reichsgesetze können außer in dem in der Reichsverfassung vorgesehenen

Verfahren auch durch die Reichsregierung beschlossen werden. Dies gilt auch für

die in den Artikeln 85 Abs. 2 und 87 der Reichsverfassung bezeichneten Gesetze.

第1条 ドイツ国の法律は、憲法に規定されている手続き以外に、ドイツ政府によっても制定されうる。本条は、憲法85条第2項および第87条に対しても適用される。

 【➡立法権を国会に代わって政府(ヒトラー内閣)に与えたもの】

 

 

Art. 2. Die von der Reichsregierung beschlossenen Reichsgesetze können von der Reichsverfassung abweichen, soweit sie nicht die Einrichtung des Reichstags und des Reichsrats als solche zum Gegenstand haben. Die Rechte des Reichspräsidenten bleiben unberührt.

第2条 ドイツ政府によって制定された法律は、国会および第二院の制度そのものにかかわるものでない限り、憲法に違反することができる。ただし、大統領の権限はなんら変わることはない。

 【➡政府立法が憲法に優越し得る(違背し得る)ことを定めたもの】

 

 

Art. 3. Die von der Reichsregierung beschlossenen Reichsgesetze werden vom Reichskanzler ausgefertigt und im Reichsgesetzblatt verkündet. Sie treten, soweit sie nichts anderes bestimmen, mit dem auf die Verkündung folgenden Tage in Kraft.

第3条 ドイツ政府によって定められた法律は、首相によって作成され、官報を通じて公布される。特殊な規定がない限り、公布の翌日からその効力を有する。憲法68条から第77条は、政府によって制定された法律の適用を受けない。

 【➡大統領にかわって首相(アドルフ・ヒトラー)が法令認証権を得たことを示すもの】

 

 

Art. 4. Verträge des Reichs mit fremden Staaten, die sich auf Gegenstände der Reichsgesetzgebung beziehen, bedürfen nicht der Zustimmung der an der Gesetzgebung beteiligten Körperschaften. Die Reichsregierung erlässt die zur Durchführung dieser Verträge erforderlichen Vorschriften.

第4条 ドイツ国と外国との条約も、本法の有効期間においては、立法に関わる諸機関の合意を必要としない。政府はこうした条約の履行に必要な法律を発布する。

 【➡外国との条約を成立させる際、議会の承認が必要ではないことを確認したもの】

 

 

Art. 5. Dieses Gesetz tritt mit dem Tage seiner Verkündung in Kraft. Es tritt mit dem 1. April 1937 außer Kraft; es tritt ferner außer Kraft, wenn die gegenwärtige Reichsregierung durch eine andere abgelöst wird.

第5条 本法は公布の日を以て発効する。本法は1937年4月1日と現政府が他の政府に交代した場合、いずれか早い方の日に失効する。

 【➡この法律が時限立法であったことを示すもの】

 

           (出典:wikipedia(英・日))

 

◉ 参考 自民党の日本国憲法改正草案(抄)

  (平成24年4月27日決定)

 

第九章 緊急事態

第98条(緊急事態の宣言)

1 内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震

等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めると

きは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる。

2 緊急事態の宣言は、法律の定めるところにより、事前又は事後に国会の承認を得なければな

らない。

3 内閣総理大臣は、前項の場合において不承認の議決があったとき、国会が緊急事態の宣言を

解除すべき旨を議決したとき、又は事態の推移により当該宣言を継続する必要がないと認めると

きは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、当該宣言を速やかに解除しなければならない。

また、百日を超えて緊急事態の宣言を継続しようとするときは、百日を超えるごとに、事前に国会の承認を得なければならない。

4 第二項及び前項後段の国会の承認については、第六十条第二項の規定を準用する。この場合において、同項中「三十日以内」とあるのは、「五日以内」と読み替えるものとする。

 

第99条(緊急事態の宣言の効果)

1 緊急事態の宣言が発せられたときは、法律の定めるところにより、内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定することができるほか、内閣総理大臣は財政上必要な支出その他の処分を行い、地方自治体の長に対して必要な指示をすることができる。

2 前項の政令の制定及び処分については、法律の定めるところにより、事後に国会の承認を得なければならない。

3 緊急事態の宣言が発せられた場合には、何人も、法律の定めるところにより、当該宣言に係る事態において国民の生命、身体及び財産を守るために行われる措置に関して発せられる国その他公の機関の指示に従わなければならない。この場合においても、第十四条、第十八条、第十九条、第二十一条その他の基本的人権に関する規定は、最大限に尊重されなければならない。

4 緊急事態の宣言が発せられた場合においては、法律の定めるところにより、その宣言が効力を有する期間、衆議院は解散されないものとし、両議院の議員の任期及びその選挙期日の特例を設けることができる。